南アルプス南部縦走 9/3・4日目(荒川小屋〜赤石岳〜百間洞)

荒川小屋4:50⇒大聖寺平5:35/5:45⇒小赤石岳の肩6:40/7:00⇒小赤石岳7:20/7:25⇒下降点7:40⇒赤石岳8:05/9:45⇒大斜面下のコル10:15⇒百間平11:05/11:15⇒百間洞山の家12:10
今日も3時起床。低気圧と前線の影響で天気が崩れる予報だったのだが、フライのジッパーを開けてみるとそこにはまたしても満天の星空!

朝食は麺の達人しょうゆ味。

星空のもとパッキングと撤収をして、4時50分に出発した。昨日とほぼ同じ時間の出発だが、歩き出してしばらくして森林限界を越えたため、昨日に比べると少し早い時間にヘッドライトを消灯できた。

そして背後には壮大な朝焼けが。富士山も見える。

森林限界を越えてから大聖寺平までのコースは、本当に素晴らしい。


途中で日の出を迎えた。雲の縁が輝き始めたかと思うと、ものの数秒で太陽が姿を現した。じっくりと写真を撮っている間に、後から出発してきた学生団体が先行していった。

大聖寺平からは本格的な登りとなる。登りはちょいとしんどいが、急ぐわけではないので写真を撮りながらじっくり高度を稼ぐ。


朝日に染まる荒川岳悪沢岳


先行していった学生団体と歩くスピード自体はそんなに変わらないと思うのだが、自分の場合だとしょっちゅう写真を撮るために立ち止まるため、みるみる距離が開いていく。もともと静かでスローな山旅がしたくてやってきたので、これでいいのだがw

雲の様子を見る限り、前線の雲も遠いので少なくとも午前中は安定した天気が続きそうだ。遠く遠くに槍穂高連峰も確認できた。

コア開始だけの方、もとい小赤石岳の肩で一休み。富士山と雲海の展望が出迎えてくれた。


ザックをガサゴソ漁って行動食をかじっていると、近くから「くぅ〜」という愛くるしい鳴き声が。雷鳥さん〜w しかも4羽もいた! で、脅かさないようにそぉ〜っと近寄って、写真を撮りまくるw やはり人間を警戒することはないらしく、特に逃げることはなかった。

ひとしきり写真を撮って「さあ行くか」という具合になったところで、すぐ背後から「くぅ〜」と聞こえた。振り返ると、かなりの至近距離に雷鳥さんが1羽。ちょっ、今度は向こうから寄ってきたw また10カットぐらいモデルさんになっていただき、気を取り直して出発した。

ここからは楽しい稜線歩きだ。最高の天気の中、赤石岳まではあっという間だった。



赤石岳に到着したら、とりあえず道標の撮影だけ済ませて、避難小屋の裁判所・・・じゃなくてトイレに急ぐw(http://d.hatena.ne.jp/hayto/searchdiary?word=%ba%db%c8%bd%bd%eaの62参照w)

すっきりしたところで、サブピーク?みたいなところへの明瞭な踏み跡があったのでそれをたどる。

主稜線から少し離れた場所になるので、悪沢岳聖岳の展望が素晴らしい。

天気もこのまま持ちそうなので、山頂に戻って、ゆっくりとコーヒーを飲むことにした。反対方向に向かわれる方も同様にコーヒーを沸かしていたのだが、昨日に続いてまたしても話が合ってしまい、ついつい山頂に長居してしまった。だってわざわざ急いでテント場に着いても暇を持て余すのが関の山だし、ねw

それにしても日差しが熱い。そして完全なる無風状態。ザックの上に置いて干しておいたレインウェアはパリパリに乾いていたし、コッフェルも太陽光にさらして殺菌wしていたのだがこれまたあっちっちになっていた。



眩しい太陽と真っ青な青空。夏が戻ってきた。



下界から持ってきた堅揚げポテト。3000mだとこうなるw 重量的には大したことは無いので数日後のために温存w

ひとしきり山頂を堪能したところで、百間平に向かって下ることにした。高原状の台地で「こっちもええとこやで〜」という具合に良い雰囲気をアピールしまくっている。

大斜面下のコルまではやや滑りやすい急斜面とガレ場のトラバースがあるものの特に問題は無い。たまに浮石があるので注意。


聖岳は雲がかかっていい感じ。

その先からは一変してハイマツ帯を進む。照り返しが激しく、かげろうまで出ているw なかなかの暑さに少しへばり気味になりながら百間平の高原に入る。良い感じ〜

百間平の道標のところで少し休憩をして、百間洞までの下りにかかる。この頃になるとさすがにガスが湧いてきた。

百間平からの下りで携帯が通じると聞いていたのだが、確かに電波は3本でガンガンつながった。ここで定例のEメール連絡を済ませ、天気予報を仕入れる。好天は今日までで、今夜は雨、明日はくもりとの予報だった。ちょっと残念。

一日日差しと照り返しの中を歩き、熱さと暑さと日焼けにへばりながらも、無事に百間洞に到着。今日の行程は短いのでこれだけチンタラ歩いても到着は正午という有様であるw 例の学生団体は10時ぐらいに着いて暇を持て余していたらしいw

テント場から小屋までは3〜5分ほどの下りとなり、若干距離がある。トイレや水場は小屋のものを利用することになるのでちょっと不便である。テント場は、下部に3張りほど、上部に15張りほどのスペースがある。下部で例の学生団体が張っていたほかはテント泊は誰もおらず、結局この日は2張のみw 小屋も5人程度の入り込みで空いていたらしい。



「5百間」だそうですw こういう小さな遊び心マンセーw 混雑期の場所指定用の番号ですが、当然今日は自由です。



まだ時間は早いので水汲みは後にして、とりあえず先に小屋で受付とトイレを済ませておく。トイレが遠いので今夜のお酒はやめておくことにした。(もともとトイレが近いので、トイレが近いテント場だと酒の利尿作用に困るw)

特に濡れ物はなかったのだが、テントを張った後、衣類は一通り外に出して天日にさらす。前線の通過に伴って大雨が降る心配があったので、張り綱とフライシートの重しはいつもよりかなり念入りにやった。側溝も掘りたかったのだが、ここのサイトは土と石が絶妙に混じった地面だったので全く掘れず、すぐに断念したw

その後はラジオを聴いたりして、だらだらと時間を過ごした。

夕食はカレーライス・ネギのピリ辛スープ・パン1個。カレーライスはついついメニューに取り入れてしまうのだが、やはり自分の好みには合わない。次回から夕食はパスタをメインにしようと思う。

明日の行程は長い。早めの就寝ということで、まだ明るい17時ぐらいには寝る準備をして、18時には眠りについた。この頃になると適度な疲労感のおかげで寝入り際の雑念が消えてくるので、すっきり眠れるようになる。