南アルプス南部縦走 9/1・2日目(三伏峠〜小河内岳〜高山裏)

三伏峠5:50⇒烏帽子岳7:00/7:10⇒前小河内岳7:45⇒小河内岳8:25/8:50⇒板屋岳11:10/11:20⇒高山裏避難小屋12:10  晴れ 2600m以上は のち 霧


昨夜の寝つきが悪かったので、睡眠時間を延長して4時半に起きた。(4時のアラームで一旦起きたものの、うっかり二度寝してしまい夢の中で気づいて飛び起きたというのが真相w) 雨はすっかり上がって外は満天の星空! 山はやっぱりこれに限る。

朝食は麺の達人とんこつ味。


三伏峠から直接稜線に出る道は閉鎖されているため、少し下ってから登り返すルートになる。稜線に出たところで左折する。

・・・のだが、あろうことかそこを間違えて右折してしまい、草むらの中をしばしさまよってしまった。しばらくすると三伏峠小屋にたどりついてしまったので、「三伏峠から直接稜線に出る道」の旧道を逆向きに歩いてしまったことに気づいた。どんなミスをしたのかがひとまずはっきりしたので、自分自身に悪態をつきながら引き返して元の場所に戻り、事なきを得た。約20分のロスだった。

きちんと読図をしていれば絶対に間違えない場所なのだが、面倒がったり油断したりするとこういうミスをしてしまうものだ。改めて気を引き締め、正しい登山道をたどり始める。

しばらくすると烏帽子岳である。青空と朝日が気持ちいい! 行く手の小河内岳の高原状の山容が朝日に照らされて素晴らしい雰囲気を醸し出している。


この登山道は右手が崖になっている場所が多い。落ちてもよほど打ち所が悪くない限りは死ぬことは無い感じではあるが、もし落ちてしまうと岩がもろいので這い上がるのはかなり困難であろう。慎重に通過しよう。



前小河内岳より



塩見岳は逆光になります



緑深し

しばらくはいい天気が続いていたのだが、小河内岳に着く頃には悪沢岳方面の霧がだいぶ濃くなってしまった。伊那谷三伏峠方面はまだ見えた。

霧の切れ間を待ちながら、山頂でEメールで自宅への定例連絡をする。電波は一応1本立っていた。送信にはしばらく時間がかかったが何とか送信できた。(推測だが、基地局⇒携帯の電波はある程度届くが、距離が遠いために携帯⇒基地局の電波が通りにくいのだと思う) 結局この日も次の日も悪沢岳は見えず、結果的に北側から悪沢岳を望むことはできなかった。

小河内岳からしばらく下ると、鬱蒼とした樹林帯に突入する。北アならまだハイマツ帯が広がるはずの標高だが、ここは南ア。森林限界が数百mも高いのだ。



同じ樹林帯でも比良などとは様相が違う。まさに原生林。



ジャンボミミズさんハケーンw


ぬかるみ気味の道を歩いていくと、ところどころ開けた場所があって、そこがお花畑になっている。この季節、大半の花は枯れてしまっていたが、7月下旬頃に来ればとても美しいに違いない。

途中大きく開けた砂礫地があったので、そこで若干の休憩を取り、板屋岳に向かう。板屋岳までの道は、幅が狭く足場も悪い。一箇所だけクサリもあったように思う。どうやら南アの石はかなり滑りやすい種類のようであり、その上に岩と土と草の混じり加減がいかんともしがたいw

板屋岳からは元通りのおだやかな樹林帯の道となり、緩やかな下りを1時間ほどで高山裏避難小屋に至る。


高山裏避難小屋は今日から無料開放になっているので、「9月のこのルートに来るヤツなんて誰もいないハズ!」とタカをくくってやってきたのだが、小屋内は10人以上の入り込みで思いのほか混み合っていた。やっぱり同じことを考えるヤツっているもんだなw

別に小屋には入れないこともないが、テント設営・撤収の若干の手間さえ厭わなければ広々とした静かな寝床が手に入る。これは単独の特権であって、彼らはテントでも小屋でも窮屈なのは同じだから小屋に入るのだ。あまり迷うことはなくテント泊に決定したw



テント場は登山道沿いに点在している。小屋付近のスペースは狭くて暗い雰囲気だったのでパスして、もう少し下ったところに開放感のある広いスペースを見つけた。雨が降ったときのことを考えて、樹木が屋根状に覆ってくれているところの下に設営した。まさに天然タープw

水場は小屋から往復20分ぐらいの場所にある。水場から帰った後、三伏峠でテントを張っていた学生団体の方(関東地方某大学のウォーキング部)と1時間か2時間ほどしばらく立ち話をした。なんでも、甲斐駒ヶ岳から2週間ほど縦走しているとのことで、下山口は畑薙なので結局この先ずっと同じテント場になることに。生米とガスを大量に担いでるとのことで、荷物は出発時で40kgだったとか。

夕食はアルファ米・レトルトのハヤシライス・きのこポタージュスープ・パン1個。

驚いたことにテント場から携帯が通じたため(電波3本・ガンガンつながる!)、自宅へのEメールと天気予報のチェックを行った。比較的良い予報を伝えており、山行期間中も大きな崩れはないようだった。明日も午前中を中心に晴れ間が出るらしい。

そうなれば翌朝はガス対策で早めの出発だ。したがって早めの就寝だw とはいえまだ明るかったので、鬼塚ちひろのアルバムを聴きながらうとうとし、一巡りしたころにいい感じで暗くなってきたので、MP3を切って眠った。

しかし、どうやら出発待ちの2週間で睡眠のリズムがおかしくなってしまったらしく、相変わらず寝袋の足回りが暑いこともあって、やはり寝つきは良くなかった。とはいえ、適度な疲れのおかげもあって、昨日に比べればだいぶスムーズに眠ることができた。

結局その夜は自分以外テントの人はおらず、静かな一夜を過ごすことができた。雨も若干降ったが、天然タープのおかげで割と静かだった。