春の雪山・北ア涸沢山行 5/3・1日目(涸沢へ入山)

上高地6:00⇒明神6:35/6:40⇒徳沢7:25/7:30⇒横尾8:50/9:00⇒本谷橋10:15/10:25⇒涸沢12:30


3時50分起床。朝食はすきやねんしょうゆ。空を見上げると星が見えた。よく晴れている。



空がいよいよ明るくなってくると、雲ひとつ無い大快晴! 天気予報もあさっての午前中まで晴れるとの予報。いやっほうっ

今回の荷物は水抜きで22kgである。水を満載すると25kgになるが、今回は水の入手が容易なコースを歩くため、23〜24kgで済む・・・ってどんな次元だよw とはいえ、この重さにももう慣れてしまった。



横尾まではすでに歩いたことのある道。明神、徳沢と奥へ進むに従って、林道脇の残雪の量が増えてくる。


上高地から約3時間で横尾に到着。ここから本格的な雪道になるので、スパッツをはいて準備をする。登山者の数はかなり多く、横尾山荘前は休憩や準備をする登山者でにぎわっている。


横尾より見上げる穂高連峰の末端部。手前が屏風の頭、奥が前穂高岳



横尾から本谷橋までは、夏道に沿って進む。雪に覆われた部分が7割、夏道の出た部分が3割といったところ。気持ち良い森の中の雪道トレイルが続くが、強い日差しと照り返しのために、「これ何て夏山?w」というぐらいに暑い。



左手に見える屏風岩は圧巻



本谷橋でザックをおろして一休み。本谷橋は毎年初冬に取り外して春に架けなおしているそうだが、雪が解けて夏道が通れるようになるまでは、この橋は入り口にワイヤーがかけられていて渡れない。



本谷橋からはついに夏道を外れ、完全な雪道上のトレースをたどるようになる。いよいよ雪山らしくなってくる。涸沢までアイゼンは不要だが、しっかり足を置いて滑らないように進む。



雪崩跡のデブリ帯などを抜けて標高を稼いでいくと、いよいよ前方に穂高連峰の岩と雪の山々が見えてくる。完全に雪山の様相となり、周りに土はほとんど見えなくなってきた。この先を右に曲がると、いよいよ涸沢の入り口だ。



途中一旦休憩を取り、いよいよ涸沢に向かって一直線に直登する。本谷橋を出てからしばらく曇り空だったが、ここに来て再び青空が戻ってきた!



縦位置でもう一枚。太陽がまぶしいっ



ほどなくして、とうとう涸沢へ到着。穂高連峰を仰ぐ絶好のロケーション。左が奥穂高岳、中央が涸沢岳、右端にギリギリ写っているのが北穂高岳。感動!



テント場にはすでに多くのテントが張られていて、涸沢ヒュッテ・涸沢小屋も大盛況。周囲は5mほどの積雪があるとのことだが、ヒュッテはしっかり掘り出されていて元気に営業していた。


適当な場所を見つけてザックを降ろし、スコップでザクザク掘ってきれいに整地する。石をよけたりする必要が無いので、テント設営は夏山よりはるかに楽だったw ペグは少し工夫しないとすぐ抜けるが。



涸沢のテント場は大盛況! 涸沢往復で景色を楽しむ人、穂高連峰を目指す人、カールで山スキーを楽しむ人、岩と雪のバリエーションルートを目指す人など、あらゆる種類の登山者が集結する。日本最大規模の大登山基地、それが涸沢である!



今日から2泊を過ごすマイハウス。テント内でザックの店開きをして荷物の整理や着替えが済んで一段楽したのが14時ごろ。その後、スコップで雪を固めてイスを作り、近くに居た単独の方2人と一緒におしゃべりをしながら岩峰と残雪を眺めてのんびりくつろぐ。

天気の良さもあって涸沢全体がにぎやかなムードに包まれていた。見ず知らずの人ともすぐに話が弾む。とても居心地がいい。スキーで吊尾根下の谷を登っていた人が滑降してきたときなど、涸沢ヒュッテ・テント場・涸沢小屋のあちこちから歓声や拍手が沸いたほどで、まるでお祭り状態であるw



ヒュッテに水汲み・トイレ・電話に出かけたついでに、鏡を見つけたので撮影w



16時過ぎ、明日目指す白出のコルへと太陽が沈む。青空の散乱光のおかげで18時ぐらいまでは十分明るいが、冷え込みは日没とともに急激にやってくる。山はまだ冬なのだ。

夕食は、クリームソースパスタとネギのピリ辛スープ。多少寒かったが、外で夕暮れの穂高を眺めながら作って食べた。食後はテントに入って、行動食の余りとウィスキーを少々。山の上だとすぐに効いてくるw



19時前。涸沢に静かな夜が来る。


暗くなってきたので星空撮影。





快晴の夜空には、下界の10倍以上の明るさで星々が瞬いている。穏やかな風の吹く夜の涸沢で、登山者たちは星々の天井の下でそれぞれの夜を過ごしていた。


翌日は4時起床である。20時ごろには眠りについた。