蝶〜槍縦走 9/10・3日目(大天井岳経由で西岳へ)

天気:くもり 時々 晴れ、のち雨  (参考:気圧は大天井岳山頂で約715hPa)

常念小屋6:05⇒東天井岳付近8:20/8:30⇒大天荘9:30(大天井岳往復&休憩)10:30⇒大天井ヒュッテ11:10/11:20⇒西岳ヒュッテ14:00


夜中になって結構な雨が降っていた。テントに浸水することはまったく無く、朝の支度を始める頃には雨も上がった。

この日は4時起床だ。下界では4時就寝こそしばしばやるもんだ。というわけで、「NHKラジオ深夜便」を聞きながら朝食を作るとはよく考えればシュールなものだ。それにしても、「深夜便」はなかなか味わいのある良い番組作りをしていると思う。そこいらのテレビ番組とは違う。

今日のラーメンはみそ味。濃い目の味に仕上げたがかなりいけた。これは次回からもリピートだ。

雨も上がっていたためテントの撤収もスムーズに行き、予定通り6時に出発した。

あいにくの天気で写真はイマイチだったが、視界は良かったため周辺の山を比較的よく見渡すことができた。一日中雨だと覚悟していただけに、この好天はうれしい。登山道も前日とはうって変わってアップダウンの少ない平坦な道で、昨日の常念岳越えに比べれば散歩道のようなものだ。おかげで思ったよりかなり楽に歩いていけた。

そして一瞬だけ日光が差したとき、美しい雲の芸術を目にした。

(・・・う〜ん、実際に見るとすごくきれいなんだけど、写真だとなかなか表現できないなぁ。。)


常念岳方面を振り返る。どこから見ても均整の取れた美しい山容、それでいて微妙に姿を変える。ちなみに、左のほうを見ると登山道がハイマツ帯に切られているのも分かる。

今日の写真は以上w

中間地点の大天井岳を踏んだときにはすでにガスが湧き、展望が利かなかった。縦走路には最後までさほどの霧は出なかったが、大天井ヒュッテを出た頃にはとうとう本格的な雨となってしまった。

西岳ヒュッテまでの道は、天候が良ければ、左手に常念山脈、右手に槍ヶ岳と北鎌尾根を望む絶景ルート。あいにく今日は常念山脈は雲の切れ間からたまに見えた程度で、槍ヶ岳は最後までその姿を見せてくれなかった。しかし、槍から伸びる北鎌尾根の雰囲気は、あの天候であってもすばらしかった!

この道も巻き道が多いためにアップダウンはそれほどでもない。・・・が、雨と風は激しくなる一方だった。レインウェアのおかげで体は平気だが、吹きさらしの稜線では手と顔がかな〜り冷たかったw

それでも何とか歩いて歩いて西岳ヒュッテに到着。公衆電話が無いので小屋の方に電話をお借りして定例の連絡を入れ、雨の中テントを張った。

小降りのときを狙って張ったおかげで、テント内への被害はさほどひどくはなかった。入った水は持ってきたボロ布でふき取ればきれいになった。

16時の気象通報で天気図を取った。前線が北陸付近に横たわっていた。そりゃ雨も降るわな・・・ 別の天気予報で「明日は前線が関東まで南下し〜」というくだりがあったので、前線の北側に入れば天候は回復するかもしれない。
(参考データ:ヒュッテの温度計は、16時で11℃、夜には9℃)


晩ご飯は、アルファ米とレトルトのカレー、ねぎのピリ辛スープ。そして、足しにチーズを少々w 食後はレモン汁を水で薄めたものを暖めてホットレモン。これがすご〜くおいしかった! これも次回からの継続メニューに。

テント場は今日も自分を入れて2張り。明日がやや遅出ということもあり、本を読んで長い夜を過ごした。テント泊では8時ですでに「夜更かし」だ。9時にはおとなしく眠った。