蝶〜槍縦走 9/8・1日目(蝶ヶ岳までひたすら登り)

天気:くもり・霧 時々 小雨

上高地6:30⇒明神7:00/7:10⇒徳沢8:00/8:10⇒長塀山12:20/12:30⇒蝶ヶ岳ヒュッテ13:30


4時起床。朝食はすきやねんしょうゆ味。山の朝食は基本的にラーメンと決めている。手軽・カロリー豊富・水分豊富・食べやすいという具合にメリットが多いからだ。もっとも、下界で朝食に常用しようとは思わないがw

初日でいろいろと準備がもたついてしまったので、出発が予定より遅れ、6時半出発となった。もっとも、今日はただひたすら登って15時までにヒュッテに着ければいいので、多少遅くてもさほど問題は無い。

出発して早々、木の上で共に暮らすお猿さんたちの集団を見た。10匹ほどで、キッキキッキと鳴き合って会話する親子もいた。微笑ましい光景だ。

余計な本・ガス・化学物質入り飲料水あたりの荷物を削減したので、食料が増えながらも今回の荷物は出発時で前回とほぼ同じ約22kgに落ち着いた。後半は20kg未満まで軽くなるだろう。

徳沢までの林道は楽勝だったが、さすがにそこからの登りはきつい。標高差は1300程度で北岳の1700よりもはるかに小さいが、どうしても樹林帯の単調な登りはこたえる。1時間歩いて15分休憩するというのろのろ運転だが、とにかくそのピッチを保ちながら登りを消化する。


霧に包まれたしっとりとした樹林帯。途中から小雨が降り出したので、レインウェアとザックカバーを出した。

ゆっくりなので呼吸こそ乱れないが、心の中では急登にひぃひぃあえぎながら、登る、登る、登る。読図をしてみて大体の位置を推測するのが数少ない変化の一つだ。

3ピッチちょっとでようやく長塀山へ。ここまでくれば急登はおしまいで、あとは平坦な道を1ピッチ歩けば蝶ヶ岳だ。静かな雰囲気の池なども現れるようになってなかなか趣がある。


そしてついに、、、

出たぞ〜! 長い樹林帯を登って、ついに森林限界を超えて稜線に出たときの喜びといったら! ガスに包まれて展望が無くても何でも、とにかく広くて展望の利く場所に出たというだけでよし。

実際には案外ガスはひどくなく、この夕方にもお向かいの穂高が望めそうな気配があった。(ちなみに蝶ヶ岳は非常にゆったりした山稜で、最高点と三角点が別々にあるが、いずれも小さな丘程度でさほど目立たない)

ひとまずテントを張り、水を買い(北アの相場はリッター200円らしい)、自宅に無事に今日の行程を終えた旨の連絡を入れる(安全確認のため毎日することにしている。) 9月とはいえ土曜日でテントは20張ほどあるが、自分のサイト選びに困ることはなかった。あとは例によってテント内に店開きをして荷物整理〜っと。時々外を覗いて様子を見るが、ガスは徐々に薄くなっていくようだった。

16時の気象通報で天気図を取った。低気圧が日本海にあるが、それでも天気予報が一応「晴れ」と言う理由は、気圧傾度が少ないからだろうか。


そしていよいよ見えた! ここのサイトは稜線のビューポイントまで徒歩2分なので、突然の晴れ間にもとても助かるw まずは穂高! そして少ししてから槍も顔を出した。今回の目的地がはるか遠くに見える。

結果的に翌日の朝に素晴らしい写真が撮れたので、ここでは穂高を一枚だけ。

天気こそイマイチだが、刻々と動く雲の流れが美しい。穂高は1時間ほど流れる雲の中に見え隠れしていたが、やがて南から大きな雲が押し寄せ、夕暮れと共に再び深いガスの中へ没した。


晩ご飯は、パスタ+レトルトきのこソース、ポタージュスープ。奮発してパスタソースは「青の洞窟」を買ってみたが、きのこはあまり良くなかった。前回の安いカルボナーラソースのほうが良かったと思う。勉強勉強。

今日は疲れていたのですぐに眠ることができた。


夜も更けてきた頃、目覚めてトイレに立つと、真上は輝く星空だった。満天の、とはいかないが、だいぶガスが取れてきているようだ。明日に向かって天気が回復する兆しだ。期待しよう。