『バカの壁』

バカの壁 (新潮新書)

バカの壁 (新潮新書)

数年前の超話題書。図書室で見つけた思いつきで借りて読みました。
扱っているテーマは広いです。というか、あちこち話が飛びます。簡単で分かりやすい文章で書かれているので、読んでいてスムーズに内容は取れるのですが、本質を見抜くのは実は案外難しい。そういう本です。

それでも共感したり新たに学んだことは多いです。教育の逆転現象、体を動かすことの大切さ、情報化社会の罪、脳の構造、生々しい実体験の排除、一元論の危険性、などなど。

中でも養老さんがポイントとしていたことは、「脳化社会」という点でしょう。私たちは、「いつの間にか、体を忘れ、無意識を忘れ、共同体を意識しないままに崩壊させてしまっている」のです。

もう一回ぐらいシッカリ読まないと難しそうです。簡単に見えて、非常に奥が深いです、この本は。