大学講義・数学III/行列

まだ高校3年生という身分ですが、今年取っているコースでは、系列大学の講義を2単位まで取ることが許されています。前期は、「数学III/行列と行列式」の1単位を取らせていただいています。(後期は「数学IV/ベクトル空間と線形写像」と「哲学と人間」を予約してあります) 大学生に混じっての「ゲスト参加」のようなものですが、学期末の試験の結果次第では単位認定も取ることもでき、もちろん内部進学後にそのまま使えます。

では、講義の内容について。

理論的な詳しい話はナシにしますが、同じ「行列」がテーマでも、その扱い方は高校の数学C(行列の計算)とは全く異なるものです。最初のうちは高校の数学Cと同じような道をたどりますが、行列式を扱うあたりから「車窓」はがらりと変わり、定義と演繹による抽象的な世界に入っていきます。高校数学が数字による計算中心だとすれば、こちらは記号による演繹中心の構成です。

講義のたびに抽象度が増してくるので、数式を読んできっちりイメージを作れないとすぐに講義に置いていかれてしまいます。特に、「行列式の定義」以降の部分は、板書を写しているだけでは全然ダメで、しっかり考えながらノートを「書いて」いかないと理解できません。逆に、難しい内容が分かった瞬間の喜びは、難しいからこそなおさら大きいものです。

今日の時点で、シラバスで予定されていたすべての範囲が終了したのですが、実は、まだ2コマ分時間が余っているとのことで、そこは数学IVの導入を軽くやるらしいです。ただ、来週はテストとかぶっているので、講義に参加するのは再来週の最終回を残すのみです。その後の締めくくりとして、7月末の試験を受けて単位認定に挑戦することになっています。

ちなみに、後期に取る数学IVは、今回の数学IIIの続きになっていますが、この先は行列だけの狭い世界から抜け出して、より抽象的で広い概念のもとで講義が進むそうです。(IIIとIVを合わせて「線形代数」という分野を一年間かけて学ぶことになっています)