南アルプス北部縦走 プロローグ(移動編)

8月24日未明、新宿のカプセルホテルの中で目を覚ました。

知性あふれる仲間たちとの同窓会は、大成功のもとに幕を閉じた。そして、街が動き出す前にこの東京を脱出し、はるかなる南アルプスの地へと向かう。更なる刺激的な一週間が幕を開けるのだ。



昨日の夕方にもお風呂には入っていたのだが、目覚ましも兼ねてホテルの大浴場で朝風呂をする。未明にもかかわらず意外と人がいた。登山者並みの早立ちの人っているもんだと感心・・・w

お風呂から出て、大きなザックをクロークから受け取り、登山に必要な荷物と自宅に送る荷物を選別しておく。

チェックアウトの手続きを済ませ、大きなザックを背負って出発。未明の街はまだ静かだった。途中のローソンで荷物を送っておく。


今回も青春18きっぷ甲府を目指す。(新宿〜甲府の運賃は2300円を下回るので単発で見ると損だが、5回分使い切らなきゃならんのでw)

一旦新宿駅の改札をくぐり、ホームにザックをデポする。その後再び改札を出て、近くのマックで朝食を調達する。フィレオフィッシュセットw この後一週間はこの類のものは食べられない。

マックの紙袋を手にホームへと戻り、やってきた中央線の初電に乗り込む。ロングシートに腰掛け、流れ過ぎる未明の東京の街を眺め、機械式車内放送を聴きながら、フィレオフィッシュとポテトをほおばる。(余談だが、中央線は東中野から立川までの約25kmが完全な直線である。駅の発着以外はまったくカーブなしw)

そのうちに車窓には徐々に緑が混じるようになり、やっと「これから山へ」という感じが出てくる。


そして、豊田で途中下車。ここで24時間営業のダイエーに立ち寄り、食料の最終調達をする。パスタや行動食などは自宅を出る前に調達してザックに入れておいたが、パン・ウインナー・生卵などは直前に調達するしかない。

無事に調達するべきものを手に入れ、豊田駅へと戻る。ここから甲府まではいよいよ旅情をそそる115系での旅である。列車は高尾を過ぎるとうって変わって山間部を走るようになり、トンネルを何度もくぐって、山梨県の平野に出る。

甲府に着いた。2年前に来た場所で割と覚えていたつもりだったのだが、実際に来てみると意外と忘れていたw

バスまで少し時間があるので、例によって駅そばを食べる。やっぱり「東」の濃いだしはいい。「西」のはダシが効いてうまいがやっぱり薄くて物足らないw そんな自分は東海地方出身の両親に育てられましたww


バス停に行ってみると、思ったよりたくさんの人がいた。待っている間に団体さんもやってきたりして、結局第2便も出ることになった。

バスはなんとなく見覚えのある景色の中を走っていく。芦安からの林道は、前回は壮絶なぶっ飛ばし運転が印象的だったが、今回はうとうとと居眠りできるぐらいに穏やかな運転だったw

ふと目が覚めてしばらくすると「まもなく夜叉神峠で〜す」という車掌さんの声がかかった。