比良山系第16回(権現山〜蓬莱山)
和邇駅8:55→栗原9:45→ズコノバン12:10→権現山13:00/13:10→ホッケ山13:40/15:00→小女郎峠15:25→蓬莱山16:00/16:30→金毘羅峠17:15→林道出合い18:05→金毘羅神社18:40/18:55→蓬莱駅19:55
これまでずっと単独専門を貫いてきた自分だったが、いろいろなめぐりあわせで、一人の女の子−ここでは仮に「Yさん」としておきますw−を連れて、近郊の山をガイド?することになった。
選んだ山域はやはり比良山系。コースは、和邇駅〜権現山〜(主稜線縦走路)〜打見山〜賀駅、という南比良のハイライトを歩くルート。(の予定だったw)
初心者にはややハードなコースだが、
- 京都周辺では屈指の展望コースである
- 相手はアウトドア好きで比較的体力のある人である
- 縦走路からのエスケープルートは複数ある
- 最終手段としてびわ湖バレイのロープウェイもw
- 日が長い時期で時間に余裕がある
- 自分自身も登山3回目のときに歩いたことがある
などの理由から、このコースへチャレンジしてもらうことにw
この日は5月らしい大快晴。和邇駅で湖西線を降りて、のんびりと栗原を目指す。
日差しが強くとても暑かったが、栗原を過ぎて妙道会分岐のところでやっと日陰に入ったので、そこで休憩とする。
ここで、Yさんが早くもレインウェアを買っていたことが判明w モンベルのレイントレッカーのジャケット。サイクリングにも使えるからと買ったんだとか。やる気満々でびっくり(笑)
ここからはまだ車道が続くが、道は森の中になってぐっと山らしくなる。日陰なのでだいぶ涼しい。新緑がまぶしい。
ここにいると車に轢かれちゃうから、というのを口実に、ヘビさんを木の棒でつついたりつり上げたりしてしばらくお遊びw 最後は道の脇へ逃がしてあげました。この様子はYさんが撮影してくれたw(もちろん木の棒は十分長いものを使って安全に・・・ とはいえ全然暴れないおとなしい子だったw)
登山届ポストのある登山口で休憩を取り、あらかじめ書いてきた登山届を提出。登山届の紙は品切れだったw(なので、登山届はネット提出か事前に書いてくることをオススメします)
ここからもう一歩きで道は登山道となり、一列になって歩く。Yさんは「意外と険しい道で驚いた」と言っていたが、歩き方は結構しっかりしていて良い感じだ。
新緑のトンネルをくぐってゆっくりと登っていく。おしゃべりや道草のしすぎで、ズコノバンで休憩を取った時点で12時を回ってしまったが、急ぐ旅でもないのであまりキニシナイw
ズコノバンからはいよいよ比良の稜線直下らしい急登となる。特にこのコースのラストは厳しいのだが、やはりYさんがバテてしまったw(3時間後には立場が逆転するが・・・)
hayto「あと10分で頂上!」、Yさん「半分の半分の半分やぁ〜」みたいなありがちな会話をしながら、ゆっくりゆっくりと登っていく。
林が低く薄くなってくると、南比良特有の森林限界モドキは目前だ。
そしてついに樹林が切れて笹原が広がるようになれば、背後には琵琶湖の大展望が! が、後ろのYさんは登りに必死でまだ気づいていない。
そこで、「よし、Yちゃん、ここまでおいで!」と声をかけて、「後ろ、見て。」と一言。
「ぉ・・・おぉ〜っ!」
やっぱり、この瞬間があるから山はやめられない(笑)
(写真がおぉ〜じゃなくてスイマセン。皆さんも本物をぜひw)
森林限界モドキから50歩ほどで権現山である。ここまでで急登はおしまいで、この先はゆるやかな縦走路となる。
昼ご飯は眺めの良い稜線上でパスタを作って食べることになっていたが、ホッケ山までもうひと頑張りすることにw
緩やかなアップダウンながらも、先ほどの急登でパンチが効いているYさんは少ししんどそうだった。が、持ち前のガッツでしっかり登りきった。やっぱり体力しっかりしてる!
ホッケ山より。360度の展望があり、琵琶湖と新緑がいい感じ。
ここで、バーナーや食器を広げて、お料理開始。といってもお湯を沸かしてパスタを茹でるだけだけど・・・w Yさんはカルボナーラとポタージュスープ、自分は明太子とオニオンコンソメスープ。つけ合わせにパン。味が大丈夫かどうか心配だったが、Yさんも喜んでくれてよかったw
のんびりとした時間を過ごし、すっかり日も傾いた3時に出発。
この時点で、予定通りのコースを取るのは不可能になったので、コースを変更w 夕暮れ(=6時)までに車道に出れば良いと考えると、蓬莱山からの金毘羅ルートであれば、蓬莱山頂でゆっくり紅茶を飲んでも間に合いそうだと見た。(登山のルールを完全に無視・・・) 小女郎峠からの道もあるが、あっちは道が荒れていて危ないので今回は積極的に行く理由は無かった。
で、Yさんはパスタを食べてすっかり元気になったが、今度はこっちにパンチが効いてきてしまった。昼ご飯のパスタが胃袋に入ったため、体が重くて仕方が無いのだ・・・ 登りで体を上げるのが辛いよぉ・・・・・・ 完全に立場逆転w
それもそのはずで、登山のときは昼食はレーション(休憩時の行動食)で取っていたので、お昼をしっかり食べるのには慣れていなかったのである・・・(あと、昨夜の天下一品ラーメンの影響も無視できないw)
あと、途中で鹿さんの死骸を発見・・・ 写真を見たい人はここをクリック。こんな姿になってしまうんだなぁ。ちなみに周囲は魚臭いにおいが漂っていました。。
ホッケ山〜小女郎峠には一箇所だけ切れ落ちた崖があります。笹がかぶっているので威圧感もなく気づきにくいですが、笹は薄いので足を滑らせるとまっさかさまです。
とっぷ・おぶ・ざ・わーるど!(笑) でもそこって立ち入り禁止では・・・?
で、なんだかんだありながらも、今回の最高地点・蓬莱山へ到着。1時間ちょっとしか歩いていないが、ここでティータイムw
時刻はすでに午後4時。まったく登山者として非常識としか(ry いいの、ここから1時間半で車道に出れるんだし、今日は快晴、心配ないさ☆┐(´ー`)┌ ・・・ダメですよ、初心者さんをガイドするんだったら、こんなことしちゃ!
Yさんはというと、紅茶とお菓子を味わって、あとは下るだけとあってとてもご機嫌でございました。時間はどうあれ、相手が楽しんでくれたなら何よりですわ!(何という結果オーライ主義・・・w)
準備を整えて、4時半に下山を開始する。最初だけゲレンデを下る。
琵琶湖の景観に別れを告げ、下山道へ入っていく。(出だしのトラバースでの展望は最高に素晴らしい) ちなみに、この道は整備がイマイチで、上部は浮石が多いので注意。
岩っぽい道を歩くため、スニーカーのYさんはツボマッサージされてしんどそうだった。(その割には「休憩しよっか? 足痛くない?」「大丈夫っ!」というやり取りが繰り返されたがw やっぱりたくましい子だね〜 普通の子だったら権現山の手前でネを上げて引き返しちゃうぞ・・・)
しばらく下ると浮石も少なくなり、安心して歩けるようになる。最後は延々とつづら折の道を下り、沢の音が大きくなってくると、林道へと出る。
時刻は18時。まだ日没前なので空は明るい。ここまで出ればもう大丈夫だ!
夕暮れ時の谷間とはいえ、歩けるほどには十分明るく、ヘッドライトはまだ要らない。林道上部は落石が多く若干荒れているが、しばらく下ると普通の車道になる。
hayto「こんな時間に下山するなんて、ほんまあり得へんって〜」、Yさん「いいやん、楽しかったんやし(笑)」などとのんきな会話をしながら、林道をのたのたと下っていく。途中でお尻の白い鹿さんに出会う一幕も。
金毘羅神社で休憩を取り、念のためここでヘッドライトを装着する。その後もしばらくはヘッドライトなしで歩けたが、7時を過ぎる頃には真っ暗になり、足元を照らしながら歩いた。よく考えたら、日帰りでヘッドライトを使うなんて初めてだわ・・・w
そして、電灯の光が見えると、ほどなくして湖西道路をくぐり、住宅地へと入っていった。
で、結局、、、
蓬莱駅到着は20時になる寸前でした。まったくとんでもない登山者だ!
とりあえず服を着替えて、駅の自販機で気持ちよくジュースで乾杯をしました。ぶどうジュースはおいしかったなぁw
その後は、湖西線で京都まで出て、さっぱりと和食を食べて帰りました。
下山時間はどうあれ、Yさんは今回の山行にはとっても満足してくれたようで、ホント何よりでした。山オンナとして見込みありそう!(笑)