比良山系第7回(テント泊・南比良〜奥比良縦走)

初めてのテント山行、「まずは比良!」ということで行ってきました! たっぷり2日間かけて、計画通りのコースを無事に歩き通して帰ってくることができました。

コースタイム:
[1日目(4/29)]
妙道会分岐8:20⇒登山口8:50⇒ズコノバン9:25/9:30⇒権現山10:00/10:10⇒小女郎峠10:45(子女郎池往復)11:00⇒蓬莱山11:30⇒打見山11:50/11:55⇒木戸峠12:10/13:00⇒比良岳13:25⇒葛川越13:35⇒鳥谷山13:55/14:00⇒荒川峠14:20⇒南比良峠14:35⇒金糞峠15:05

[2日目(4/30)]
金糞峠6:05⇒八雲ヶ原6:40⇒イブルキのコバ7:00⇒武奈ヶ岳7:45/8:20⇒細川越8:40⇒釣瓶岳9:05/9:15⇒イクワタ峠北峰9:45⇒笹峠10:05⇒地蔵山10:30⇒横谷峠11:05⇒須川峠11:35/11:50⇒蛇谷ヶ峰12:30/13:20⇒朽木てんくう温泉14:50

あらかじめお断りしておきますが、今回は荷物の事情でコンパクトカメラをコースタイム記録用に使っていただけなので、写真がありません。よって文章のみです。すいません・・・
[1日目(4/29)]
今回はテント泊ということで、出発時の荷物はなんと14kg! 去年の白馬岳でも10kg未満で済んでいたのでそれは相当な荷物でしたが、初めてのテント山行ながらも何とか42リットルのザックに入ったのはある意味奇跡ですw ちなみに、アルプス縦走なんかだと30kgぐらい持つこともあるとか・・・!

ちょっとした事情で和邇駅の到着が予定より1時間ほど遅れてしまったので、タクシーという贅沢を使って妙道会の分岐点までひとっとびです(結果的には使わなくてもまったく問題なかったのですが、今回は荷物が重くてコースタイムより大幅に遅れる可能性があったため) ということで今回はここがスタートです。

こんな荷物で大丈夫かいなと思いながら、林道をゆっくり登ります。南比良の縦走路は2回歩いて慣れているので、道自体は特に問題なく進みます。大荷物を背負いつつも、稜線までの登りの時点でコースタイムを上回るペースで歩けたため、これで若干自信が持てました。それでも「途中でばてるかもしれないから油断は禁物」と自分に言い聞かせつつ、一歩ずつゆっくりいきます。

権現山で父子3人連れのファミリーに出会いました。子供さん2人が初めてのテント泊山行でこれから金糞峠に向かわれるとのことで、同じ目的地同士ということで話が盛り上がり、「では金糞峠で会いましょう!」とお互いに約束を交わして先行させていただきました。

今日は快晴! 残念ながら空気は霞んでいて対岸はうっすらとしかみえませんが、笹の稜線歩きはやっぱり気持ちのいいものです。小女郎峠あたりに来ると、びわ湖バレイからのハイキング客も多くなって活気づいてきます。何人か大荷物を持ったテント泊と見られる登山者もいます。笹の中の広い道を登っていくと、あっという間に蓬莱山に到着します。

たどり着いた蓬莱山から打見山までのびわ湖バレイエリアは、さすが連休とあって人だらけ。見渡す限りの人人人・・・まさに高原の遊園地! ザックにロールマットを巻きつけた変な兄ちゃんがこんなところに長居しても場違いなだけなので、打見山でカプセルゴンドラの見納めをして、新ロープウェイ工事の様子をちらっとのぞき、さっさと木戸峠に向かうことにしました。(現在新しいロープウェイと山頂施設の工事中で、完成に伴ってあの名物カプセルゴンドラや食堂も消えるとのことです) でも笹平のスイセン畑はきれいだったな〜

木戸峠に到着。人が少ない場所まで来たところでお昼ごはんです。お湯を沸かしてラーメン♪ やっぱり山の中で食べるとウマいw

ここからは樹林帯になるので展望はききません。ちょうど気温が一番高い時間帯で、さらに案外とアップダウンも多い区間です。とにかく自分のペースを乱さずに着実に進むことあるのみです。なにかと退屈な区間ですが、やっぱり鳥谷山からの眺めと前にせり出す堂満岳の佇まいはいいですね。鳥谷山を越えれば、あとは比較的平坦な道が金糞峠まで続きます。

そしてとうとう本日の幕営地・金糞峠に到着です。当初の予定を大幅に上回って、1時間も早く到着することができました。体力的にも思ったよりかなり楽に歩けた感触です。

峠を少し越えたところが沢沿いの広いスペースになっていて、テントが張れるようになっています。落ち葉のたまったふかふかの場所を選び、初めてのテント設営も問題なくこなしました(わずか2本のポールと数本のペグだけで、すごく簡単なのにしっかり張れます。ビックリ) マットを敷いたら、いよいよザックの店開きですw 荷物の整理をし、腰を落ち着けてのんびりしていたころに、権現山で出会った3人ファミリー(Nさん)も到着されました。

夕ごはんはアルファ米、さばの味噌煮の缶詰、味噌汁に加えて、お隣のNさんからお裾分けしていただいたスパゲティでした。

その後、Nさんから山の話などをいろいろと聞かせていただいて、7時半にはさっさと寝袋の中へ。なかなか寝付けないと思っていましたが、気がつくと意識が飛んでましたw 次に気がついたのが11時半で、キジ撃ちついでに星空を見上げましたが、標高の低い場所で月夜だったためか、どうもイマイチでした。目がさえてしまったので今度はなかなか寝付けませんでしたが、1時間ほどで眠れたようです。

[2日目(4/30)]
起床は4時半。当然ながら、まだ外は暗いです。そして寒い。たぶん5℃ぐらいです。その割に寝袋の中は驚くほど暖かく、かなり安眠できました。

朝ごはんは、わかめごはんと味噌汁。

今日は、3回目の武奈ヶ岳を経て、奥比良を縦走して朽木てんくう温泉へ向かうプランです。Nさんファミリー3人はこれから武奈ヶ岳まで往復して帰るとのことで、そこまでご一緒させていただくことにしました。

テントを撤収して出発したのは6時ちょうど。

自然復旧工事が進みつつある比良スキー場跡から、イブルキのコバ経由のルート(初めて通るところ)で武奈ヶ岳に向かいます。朝の空気は最高に気持ちいいです! このすがすがしい空気の「味」は、去年の白馬岳を思い出させます。

1時間半ほどで武奈ヶ岳山頂に到着。残念ながら春霞で対岸はぼやけて見えにくかったものの、朝日に照らされる周りの雰囲気は、これまで訪れたような昼間と違って幻想的でした。昼間なら込み合っている山頂ですが、今日は自分たちだけです。こういうのはテント泊の特権です!

Nさんとはここでお別れです。短い間でしたが、いろいろとお世話になりました!

さて、ここからはいよいよ初めて通る区間です。目の前には長〜い稜線がはるか先の蛇谷ヶ峰まで伸びています。いまからここを歩いて向かいます!

前半は背の低い樹木が中心の見通しの良い登山道になっています。ただし、いわゆる「奥側」の山脈なので、展望はイマイチです。樹木もまだ新緑の一歩手前という感じで、味わいとしてはちょっと寂しい感じがしました。ここもしっかりとコースタイムを消化しながら、順調に進んでいきます。途中でサルが3匹ほど登山道を横切っていくのを見ました(いや、正確に言うと、サルの通り道を登山道が横切っているんだよな・・・・・・)

イワクタ峠を越えたあたりから、景色が変わってきます。黒めの落ち着いた色の土に針葉樹が中心の森の中を歩きます。一部のアップダウンを除けば非常に歩きやすい道が続きます。

そしてこの道、3連休なのに誰にも会わないw 武奈ヶ岳以来、やっと初めて人に会ったのは11時過ぎの横谷峠でした。その方も南比良からの縦走をされているとのことでした。「若者よ、お先にどうぞ」と言われ、先行させてもらいましたw ちなみに、この後会った人を合計でも5パーティーぐらいでした。もっとも、そのうちの1パーティーは30人ぐらいのボーイスカウトとみられる大集団でした(ビックリ) 5パーティーの中でも、「すれ違い」に関してはその大集団の1パーティーのみでした。奥比良人少なすぎ・・・w

スタートから6時間延々歩き続けて、とうとう最終ピークの蛇谷ヶ峰に到着! 展望が開けていて、高島市・リトル比良はもちろん、今朝出発した武奈ヶ岳もしっかり見えます。ここでラーメンのお昼ごはんと大休憩。あとはここからてんくう温泉まで下山するだけです!

が、それが非常にきつかった。なぜかというと、下山道は普通にあるような登山者のふみ跡ではなく、丸太をはめ込んで作った階段道だったからです。それも異常なほど落差が大きいので、一歩ずつ足を置いて止まっていかないと降りれません。ましてや自分のような足の短い人には辛いw 正直なところ登りの数倍きつかった・・・

ともあれ、昨日と同様に予定よりも1時間以上早く、目的地の「朽木てんくう温泉」にたどり着けました。やったー、温泉♪温泉♪

てんくう温泉は小学生のときにも来たことがあるのですが、比較的新しい施設でとても清潔感があります。さっぱりと汗を流して、自分へのごほうびにアイスクリームを食べて(笑)、帰りのバスに乗りました。


思ったよりも楽に縦走を終えることができたので、鈴鹿や夏山に向けて大きな自信になりました。2日間とも快晴に恵まれ、天候面でも最高でした。ただし、時期的にはまだ新緑の手前だったのが若干惜しいところ。いよいよこれからが新緑の良い季節です!