課題図書の愚痴

ところで、国語の課題図書は最強にくだらなかったです。夏目漱石だか「こころ」だか知りませんが、少なくとも自分にはあの手の小説は吐き気がして到底読めたものではありません。格調高い厳格な雰囲気をかもし出しているわけでもなく、庶民の素朴な生活がつづられているわけでもない、ただ金持ちのエリートがぐだぐだやってるだけ。ハードSFに慣れてくるとなおさらばかばかしくて読めない代物です。とはいえ、いやいやながら読んでみて「やっぱり名著として語り継がれるだけの価値はある」とは思いました(しかしとても好きにはなれません)

しかし、一番まずいのは、それを課題図書として無理矢理押し付けてくる学校のやり方です。テストを作るダシに偉大な文学作品を使うなんて、そもそも夏目漱石に対して失礼です。それに、このやり方では、1割の生徒は「素晴らしい本出会った!」と感動するかもしれませんが、残りの9割は「無理矢理読まされて、もう最悪」という感想しか得ず、かえってその本を嫌いになってしまうでしょう。これでは犯罪も同じです。

僕は今回残りの9割の側です。もう最悪な気分です。(ただし、同じ課題図書でも、「塩狩峠」はかなり好きになりました。課題図書ということを忘れて思わず泣きました。ちなみに小説で泣いたのは初めてです)

これから晴れて「次の500年」や「夏への扉」や「はるかな記憶」などを読めるようになることが、もううれしくて仕方ありません。